「1カラットのダイヤモンドは何mm?指ではどれくらいの大きさに見える?」に答える決定版ガイドです。
本記事では、ラウンド・オーバル・プリンセス・クッション・エメラルド・ペア・マルキーズ・ハート・ラディアント・アッシャーの主要10シェイプについて、1カラットの実寸(mm)と見え方(指上のカバー率の目安)を整理します。
同じ1カラットでも、シェイプやカットの深さ・テーブルサイズによって、直径や縦横寸法は大きく変わります。
リング・ペンダント・ピアスの用途別に、バランス良く見えるサイズ感とセッティングの相性も解説。価格感・選び方のチェックポイントまでまとめ、初めての方でも「自分に合う1カラット」を迷わず見つけられるようにしました。
この記事だけで、各シェイプの1カラットのmm実寸・見た目・選び方が一通りわかります。
目次
1.1カラットは何mm?――基本の考え方と“見た目サイズ”が変わる理由
2.1カラットの大きさ早見表(10シェイプ)――実寸(mm)・面積比較・見え方の目安
3.ラウンド1ctの大きさ――実寸・指上のカバー率・用途別ベスト設定
4.オーバル/ペア/マーキース1ct――縦長系の実寸と“細見え”効果、ボウタイ対策
5.プリンセス/アッシャー1ct――スクエア系の実寸、角欠けリスクとセッティング選び
6.クッション/ラディアント1ct――ブリリアント系の実寸、輝きの傾向と比べ方
7.エメラルド1ct――ステップカットの実寸、透明感の魅力と見え方のコツ
8.相場感と選び方チェックリスト――形で変わる価格感、指サイズとの相性、失敗しないコツ
1.1カラットは何mm?――基本の考え方と“見た目サイズ”が変わる理由
「カラット」は重さの単位で、1カラット=0.2グラムです。
サイズ(mm)は重さとは別物で、同じ1カラットでも形やプロポーションで見た目の大きさが変わります。 GIAGIA 4Cs
mm表記は、ラウンドなら直径、ファンシーシェイプ(四角・楕円など)なら縦×横で表します。
1カラットのラウンドは一般に直径約6.4〜6.5mmが目安ですが、カットの深さやテーブルサイズ次第で前後します。 Brilliance.comdiamdb.com
“見た目サイズ”を左右する最大要因はプロポーションです。
総厚(深さ%)やテーブル%、クラウン角とパビリオン角の組み合わせが変わると、上から見た面積(フェイスアップ面積)や明るさの出方が変化します。
同じ1カラットでも、深め=直径が小さく見えやすい、浅め=直径が広く見えやすいという傾向が生じます。 GIA+2GIA+2
形状による心理的・光学的効果も無視できません。
オーバルやペア、マーキースの縦長系は、縦方向が強調されるため大きく細長く見えやすい一方、中央に陰影が出る「ボウタイ効果」が強いと実寸より小さく感じることもあります。 1carat-diamond.com
“指上のカバー率”は、石の横幅(指に対して見える最大幅)÷指の幅でおおまかに把握できます。
同じ1カラットでも、ラウンドは幅で均等に、オーバルは縦方向に存在感が出るため、印象が異なります。
リングでは細めの腕やハローセッティングが石を大きく見せ、ペンダントやピアスでは視認距離と縦長シェイプの相性が良好です。 Brides
〔関連記事〕
・ダイヤモンドの4C「カット」完全ガイド:https://1carat-diamond.com/column/cut/
・ボウタイ効果(縦長シェイプの見え方対策):https://1carat-diamond.com/column/bow-tie-effect/
・ダイヤモンドの「シェイプ」基礎解説:https://1carat-diamond.com/column/shape/
〔出典〕
・GIA「4Cs:Carat Weight」https://www.gia.edu/gia-about/4cs-carat
・GIA「Diamond Cut(ラウンドのアナトミーとプロポーション)」https://www.gia.edu/diamond-cut/diamond-cut-anatomy-round-brilliant
・Diamdb「1ct Round 6.5×6.5mm 実寸例」https://www.diamdb.com/diamond/1ct-round-6.5×6.5×3.92/
・Brilliance「Diamond Size Chart」https://www.brilliance.com/education/diamond-size-chart/
・Brides「ダイヤの見え方を大きくするヒント」https://www.brides.com/diamond-cut-carat-size-visual-guide-6829532
2.1カラットの大きさ早見表(10シェイプ)――実寸(mm)・面積比較・見え方の目安
同じ1カラットでも、形とプロポーションで縦横の寸法(mm)が変わります。
下は主要10シェイプの「よく用いられる目安寸法」と、ラウンドを100としたフェイスアップ面積の参考指数です。
面積指数は上から見た“占有面積”の目安で、印象の比較に使えます。
※数値は代表値のため個体差があります。
※面積指数は、ラウンドは実測値、他は楕円や長方形近似での簡易計算です。実石ではカットの深さや角の丸みで前後します。 diamdb.com+1Brilliance.com+7Brilliance.com+7Brilliance.com+7
ラウンド(Round)。
目安寸法:約6.5mm(直径)。
面積指数:100(基準)。
見え方の傾向:もっとも均整。深い石は直径が縮みやすいので要注意。 Brilliance.comオーバル(Oval)。
目安寸法:約7.7×5.7mm。
面積指数:約104。
見え方の傾向:縦長で実寸より大きく見えやすい。ボウタイの強さで印象が変わる。 Brilliance.comプリンセス(Princess)。
目安寸法:約5.5×5.5mm。
面積指数:約91。
見え方の傾向:端正な正方形。角が立つため面積は控えめに感じやすい。 Brilliance.comクッション(Cushion)。
目安寸法:約5.5×5.5mm。
面積指数:約91(角が丸いため実際はやや小さめに見える)。
見え方の傾向:柔らかい輪郭で輝きは強め。縦横比によって印象が大きく変わる。 Brilliance.comエメラルド(Emerald)。
目安寸法:約7.0×5.0mm。
面積指数:約105。
見え方の傾向:面は広いが輝きは“キラキラ”より“すっと透ける”タイプ。インクルージョンが見えやすいので透明感が命。 Brilliance.comペア(Pear/ティアドロップ)。
目安寸法:約7.7×5.7mm。
面積指数:約104。
見え方の傾向:先端が指先方向を強調し、指長効果が高い。ボウタイの出方に注意。 Brilliance.comマーキーズ(Marquise)。
目安寸法:約10.0×5.0mm。
面積指数:約118。
見え方の傾向:同カラットで最も大きく見えやすい代表格。先端は欠けやすいので保護できる爪が安心。 Brilliance.comハート(Heart)。
目安寸法:約6.5×6.5mm。
面積指数:約93(くぼみ分だけラウンドよりわずかに小さく見える)。
見え方の傾向:愛らしいが、左右対称性で印象が激変。くぼみが浅すぎると“丸”に近づく。 Brilliance.comdiamdb.comラディアント(Radiant)。
目安寸法:約7.0×5.0mm。
面積指数:約105。
見え方の傾向:長方形+ブリリアントの強い輝き。角落ちで実寸より少しコンパクトに映ることも。 Brilliance.comdiamdb.comアッシャー(Asscher)。
目安寸法:約5.5×5.5mm。
面積指数:約91。
見え方の傾向:“万華鏡”のような階段模様。スクエアゆえ面積は控えめに感じやすい。 Brilliance.com
補足:数値の読み解き方。
A.目安寸法は各社のシェイプ別サイズチャートに基づく一般的な代表値です。
B.同じ1ctでも、長さと幅の比率(L/W)や総深さ%で+−数%の差が出ます。
C.縦長系(オーバル、ペア、マーキーズ、ラディアント、エメラルド)は“指長効果”が出て実寸以上に大きく感じる傾向があります。
D.スクエア系(プリンセス、アッシャー、クッションの一部)は実寸よりやや小ぶりに感じやすい一方、存在感は“形のシャープさ”で補えます。 Brilliance.com+1
〔関連記事〕
・ダイヤモンドの「シェイプ」基礎解説:https://1carat-diamond.com/column/shape/
・ボウタイ効果(縦長シェイプの見え方対策):https://1carat-diamond.com/column/bow-tie-effect/
・ダイヤモンドの4C「カット」完全ガイド:https://1carat-diamond.com/column/cut/
・「1カラットのダイヤモンドの大きさ(既存ページ)」:https://1carat-diamond.com/column/diamond-size/
〔出典〕
・Brilliance「Diamond Size Chart(各シェイプの1ct代表寸法)」:
Round 1ct≒6.5mm、Oval 1ct≒7.7×5.7mm、Princess 1ct≒5.5mm、Cushion 1ct≒5.5mm、Emerald 1ct≒7×5mm、Pear 1ct≒7.7×5.7mm、Marquise 1ct≒10×5mm、Radiant 1ct≒7×5mm、Asscher 1ct≒5.5mm、Heart 1ct≒6.5mm。 Brilliance.com+9Brilliance.com+9Brilliance.com+9
・DiamDB(実測例と面積の参考):Round 1ct 6.5mm、Princess 1ct 5.5mm、Radiant 1ct 7×5mm、Heart 1ct 6.56mm 等。面積指数の基準と補正に活用。 diamdb.com+3diamdb.com+3diamdb.com+3
3.ラウンド1ctの大きさ――実寸・指上のカバー率・用途別ベスト設定
ラウンド1カラットの実寸目安は直径約6.5mmです。
個体差はありますが、良く見られる代表値として6.4〜6.5mm前後が基準になります。
同じ1ctでもカットが深いと直径が小さく、浅いと直径が広くなるため、直径の実測値を必ず確認しましょう。 Brilliance.com+1
フェイスアップ(上面)面積の代表例として、直径6.5mm/深さ60.3%の1ctラウンドは約33.2mm²です。
この数値は“見た目の占有面積”の目安になり、深さやテーブルの違いで前後します。
一般に深過ぎる個体は直径が縮みやすく、浅過ぎる個体は輝きのムラが出やすい傾向があります。 diamdb.com+1
ラウンドの“見え方”を最大化する要はカット品質です。
GIAもカットの総合評価(カット/ポリッシュ/シンメトリー)の重要性を強調しており、設計(角度・比率)が整うほど明るく、均一な輝きになります。
数字(テーブル%・総深さ%など)と実視の両方でチェックすると精度が上がります。 1carat-diamond.com
指上のカバー率(目安)
指上のカバー率=石の直径(mm)÷指の内径(mm)で、おおよその“横幅の見え方”を比較できます。
日本のサイズ表(JCS/JIS対照表)から代表的な内径をとると、次の通りです。 jewelry-craft.online
7号(内径15.0mm)→ 6.5 ÷ 15.0 = 約43%。
9号(内径15.7mm)→ 6.5 ÷ 15.7 = 約41%。
11号(内径16.3mm)→ 6.5 ÷ 16.3 = 約40%。
数字は“指の見える横幅に対してどのくらい覆うか”の目安です。
実際はリング幅や爪の形、着ける位置で印象が変わります。
迷ったら、直径6.5mmを紙円で再現して手元で当ててみると、感覚が掴みやすくなります。 jewelry-craft.online
用途別ベスト設定(リング/ペンダント/ピアス)
婚約指輪(エンゲージリング)
ソリティア(4~6本爪)は石の外周がよく見え、直径6.5mmの存在感を素直に出せます。
ハローは取り巻きで視覚的外径が拡張され、センターストーンが実寸以上に大きく見えます。
ベゼル(覆輪)は守備力が高く日常使いに安心。金属縁が回るぶん“見える外周”の感じ方はデザイン次第で、爪留めよりコンパクトに見える場合があります。 ブルーナイル+1Estate Diamond Jewelry
ペンダント(1粒)
距離があるぶん、輪郭のはっきりした爪留めがサイズ感を出しやすいです。
チェーンは0.7~1.0mm程度の華奢〜細めがバランス良好。
ハローはフォーマル寄りの華やかさが強まり、“直径+α”の視覚効果が得られます。 ブルーナイル
ピアス
1ct(トータル)なら片耳0.5ct ≒ 5.0mmが目安。日常使いと存在感のバランスが取りやすいです。
1ct×2(両耳合計2ct)は片耳6.5mmの迫力。TPOで使い分けましょう。 Brilliance.com
選び方の実践ポイント(ラウンド1ct)
直径実測値を必ず確認する。6.5mm前後でも、深さやテーブルの違いで見え方が変わります。
カット評価(GIA Excellent/Polish・Symmetry:VG以上目安)を軸に、動画や拡大で“暗い領域の偏り”が少ない個体を選ぶ。
設定で迷うなら、まずはソリティア or ハローの二択から検討。守備力や雰囲気でベゼルも候補に。 1carat-diamond.comブルーナイル
〔関連記事〕
・ダイヤモンドの4C「カット」完全ガイド:https://1carat-diamond.com/column/cut/
・ダイヤモンドの「シェイプ」基礎解説:https://1carat-diamond.com/column/shape/
・1カラットのダイヤモンドの大きさ(既存ページ):https://1carat-diamond.com/column/diamond-size/
〔出典〕
・Brilliance|Diamond Size Chart(Round 1ct≒6.5mm。0.5ct≒5.0mm):https://www.brilliance.com/education/diamond-size-chart/
・DiamDB|1ct Round 6.5×6.5×3.92mm の実測・面積例:https://www.diamdb.com/diamond/1ct-round-6.5×6.5×3.92/
・GIA|Diamond Cut(カット要素の重要性と評価):https://4cs.gia.edu/en-us/diamond-cut/
・Blue Nile|Haloは大きく見せる設定の代表例:https://www.bluenile.com/education/diamonds/carat-weight
・日本の指輪サイズ早見表(JCS/JIS対応・内径目安):https://jewelry-craft.online/jewelry-knowledge-base/knowledgebase/product-data/japanese-ring-size-reference-chart/
4.オーバル/ペア/マーキース1ct――縦長系の実寸と“細見え”効果、ボウタイ対策
1ctの実寸(目安)。
オーバルは約7.7×5.7mm、ペアは約7.7×5.7mm、マーキースは約10.0×5.0mmが代表値です。
いずれもラウンドより“縦方向”が強調され、同カラットでも大きく見えやすいのが特徴です。 1carat-diamond.com+21carat-diamond.com+2
縦長系の三者に共通する注意点がボウタイ効果です。
中央に蝶ネクタイ状の陰りが出やすく、強すぎると明るさが落ちます。
GIAの観察でも、オーバル・ペア・マーキースに典型的に見られる現象として示されています。 1carat-diamond.com
見え方の傾向とL/W(縦横比)の目安
オーバル(Oval)。
縦横比(L/W)は約1.35〜1.50が人気帯で、ふっくら〜スリムの範囲をきれいにカバーします。
細長いほど“細見え・大き見え”が出やすい反面、ボウタイが強まる個体もあるため実物または動画で確認が安心です。 1carat-diamond.com
ペア(Pear)。
L/Wは約1.45〜1.75がバランス良好とされます。
左右対称と先端の整いが命で、先端は欠け防止のV字爪が定番。ボウタイは“薄く均一に見える”程度が理想です。 1carat-diamond.com
マーキース(Marquise)。
L/Wは約1.6〜2.2に広く分布、2:1前後が伝統的な“細長シルエット”。
両端ポイントは欠けやすいのでV字爪やベゼルで保護すると日常使いがラクです。 1carat-diamond.com
指上のカバー率(横幅)と“細見え”効果
指で実際に占める横幅は、オーバル約5.7mm、ペア約5.7mm、マーキース約5.0mmが目安です。
例として日本サイズ7号(内径15.0mm)では、オーバルとペアが約38%、マーキースは約33%の横方向カバー率。
横幅はラウンド(約6.5mm)よりやや控えめでも、縦の伸びで全体は大きく見えます。 1carat-diamond.com+21carat-diamond.com+2
用途別のおすすめ
婚約指輪
オーバルはソリティア/ハローとも相性良好で、手元をすっきり長く見せます。
ペアは先端を指先側に向けると指長効果が最大化。V字爪で先端保護を。
マーキースは“最強クラスの大き見え”。両端をV字爪で包むデザインが安心です。 1carat-diamond.com+1
ペンダント
視認距離があるぶん、縦長シェイプの存在感が出やすい分野。
小さめのハローで“外径+α”をつくると、1ctでもフォーマルな華やかさが出せます。 1carat-diamond.com
ピアス
顔回りは動きで光が切り替わるため、オーバルやペアのブリリアント感が活きます。
マーキースは横置き(ナビエット風)にするとモダンで軽やか。耳たぶに沿うフレームで先端保護を。 1carat-diamond.com
ボウタイ対策とチェック方法
1)動画で確認
正面だけでなく、上下左右に傾けたときの明るさの均一性を見る。
帯が真っ黒に落ち続ける個体は避ける。 1carat-diamond.com+1
2)プロポーションを目安化
極端に“細すぎ/丸すぎ”のL/Wは、パターンの整えが難しい場合があります。
人気帯(オーバル1.35–1.50、ペア1.45–1.75、マーキース周辺2:1)を起点に現物判断が堅実。 1carat-diamond.com+1
3)先端保護
ペアとマーキースはV字爪 or ベゼルが日常使いの安心材料。
石座の開口が広すぎると先端にストレスが乗りやすいので、石を抱える設計を選ぶ。 1carat-diamond.com
相場感のメモ(傾向)
近年、形によっては同グレードでラウンドより求めやすい水準の流通価格が見られます。
ただし価格は4C+人気動向で変動します。最新相場は都度確認してください。 1carat-diamond.com
〔関連記事〕
〔出典〕
Brilliance|Oval 1ct≒7.7×5.7mm:https://www.brilliance.com/education/diamond-size-chart/oval
Brilliance|Pear 1ct≒7.7×5.7mm:https://www.brilliance.com/education/diamond-size-chart/pear
Brilliance|Marquise 1ct≒10×5mm:https://www.brilliance.com/education/diamond-size-chart/marquise
GIA|Fancy Shapes & Bow Tie(オーバル/ペア/マーキースのボウタイ観察):https://www.gia.edu/gems-gemology/fall-2024-fancy-shaped-diamonds
GIA|PearのL/W比レンジ(目安):https://4cs.gia.edu/en-us/blog/pear-shaped-diamond-tips-picking-perfect-one/
GIA|MarquiseのL/W分布: https://4cs.gia.edu/en-us/blog/choose-marquise-diamond/
Whiteflash|オーバルのボウタイ回避ガイド:https://www.whiteflash.com/diamond-education/oval-diamond-bowtie-guide/
StoneAlgo|1ct相場データ(参考):https://www.stonealgo.com/diamond-prices/1-carat-diamond-prices/
5.プリンセス/アッシャー1ct――スクエア系の実寸、角欠けリスクとセッティング選び
1ctの実寸(目安)
プリンセスは約5.5×5.5mm、アッシャーも約5.5×5.5mmが代表値です。
同じ1ctでも直径6.5mmのラウンドよりフェイスアップ面積はやや控えめに映ります。
プリンセス1ctの見え方と注意点
プリンセスはシャープな四角形と強いブリリアンスが魅力です。
L/W比は1.00前後(ほぼ正方形)が基本で、縦長寄りのバリエーションもあります。
“端正な四角”が指上で効くため、サイズ以上にキリッとした存在感を与えます。
一方で角(コーナー)の欠けリスクはスクエア系の要注意ポイントです。
GIAはプリンセスの角が劈開面(ひび割れやすい結晶方向)に近いため脆く、コーナーを保護する爪が望ましいと解説しています。
実用面ではV字爪(V-prong)やベゼル(覆輪)、角を金属で包むカップ状の座が安心です。
カットの設計が浅すぎ・深すぎだと“輝きのムラ”や“暗がり”が出やすいため、テーブル%と総深さ%のバランスも確認しましょう。
評価表記(ポリッシュ/シンメトリー)も合わせて均質な反射を選ぶのが近道です。
アッシャー1ctの見え方と選び方
アッシャーはステップカットのスクエアで、八角形の輪郭と“万華鏡”状の階段模様が特徴です。
輝きはキラキラより静かな“透明感”と深い反射に振れます。
同じスクエアでも、プリンセス(ブリリアント系)とは魅力の方向性が異なると理解すると選びやすいです。
ステップカットはインクルージョン(内包物)やカラーが見えやすい側面があります。
そのため、クラリティ(透明度)とカットの整いを優先し、透明感を損なわない個体を選ぶのが満足度につながります。
セッティングは角を守る4本の隅爪やベゼルが実用的で、幾何学的な輪郭を美しく強調できます。
指上のカバー率(横幅)と印象
スクエア系1ctの横幅は約5.5mm。
日本サイズ7号(内径15.0mm)の指で、横方向カバー率は約37%の目安です。
横幅はラウンド(約6.5mm)より控えめでも、輪郭の直線的な強さで存在感は十分に出せます。
用途別のおすすめ
婚約指輪
プリンセスはソリティアでもハローでも相性良好で、モダンな印象に。
角保護のためV字爪 or ベゼルを起点にデザイン選びを。
アッシャーは**ベゼルやダブルクロー(角の2本爪)**で輪郭を強調すると、アールデコ感が際立ちます。
ペンダント
視認距離があるため、ハローで外径を“+α”すると見映えが伸びます。
スクエア×スクエアのフレームは幾何学の心地よさが強調され、カジュアル〜ドレスまで万能です。
ピアス
1ctトータル(片耳0.5ct)なら約5.0mm相当で日常使いに収まりやすいです。
スクエアは回転しても見え方が安定しやすく、耳元で整った印象を作れます。
まとめ(スクエア系の賢いチェック)
実寸(mm)と角の保護を最優先。
プリンセス=輝き重視、アッシャー=透明感重視で選ぶと迷いにくい。
評価ラベルだけでなく実動画・拡大で“暗がりの偏り”やコーナーの状態を必ず確認。
〔関連記事〕
プリンセスカットの特徴と魅力(ショールーム):https://1carat-diamond.com/showroom/princess-cut/
ダイヤモンドの「シェイプ」基礎解説(アッシャーの項あり):https://1carat-diamond.com/column/shape/
ダイヤモンドの4C「カット」完全ガイド:https://1carat-diamond.com/column/cut/
6.クッション/ラディアント1ct――ブリリアント系の実寸、輝きの傾向と比べ方
1ctの実寸(目安)
クッションは約5.5×5.5mm、ラディアントは約7.0×5.0mmが代表値です。
同じ1ctでも、四角に近いクッションは面積が控えめ、長方形のラディアントは縦に伸びて大きく見えやすい傾向があります。
クッションは“丸みのある四角”で、古典〜現代まで多彩な設計が存在します。
ファセット配列の違いで、大きめの閃光タイプから細かな“クラッシュドアイス”タイプまで見え方が変わります。
形は正方形寄り〜やや長方形まで幅があり、L/W(縦横比)1.00〜1.20あたりが人気帯です。
ラディアントは角を落とした長方形/正方形で、ブリリアント系の強いきらめきが魅力です。
長方形派はL/W 1.20〜1.35、正方形寄りは〜1.05を目安に選ぶと迷いにくいです。
“エメラルドの形×ブリリアントの輝き”という立ち位置で、透明感よりも輝度重視の人に合います。
見え方の差:面積・きらめき・色の出方
実寸上の横幅は、クッションが約5.5mm、ラディアントが約5.0mm。
ただ、ラディアントは縦7.0mmのぶん占有面積が広がり、“大きく見える”方向に働きます。
DiamDBの実測例でも、1ctクッション(5.5mm)は面積がやや控えめ、1ctラディアント(7×5mm)は1ctとして標準的な面積を示します。
輝きの質は、クッションが設計次第で多様、ラディアントは強いブリリアンス寄り。
ステップ系ほど内包物が目立ちにくく、ラディアントはクラリティの許容幅が比較的広いのも利点です。
一方、クッションは設計の好み差が大きいので、動画で“粒立ち”を確認するのが近道です。
色の出方は、ファンシーカラー分野ではラディアントが色を強調しやすいことで知られます。
無色系の選定でも、黄色味が気になる場合はカットや金属色(イエロー/ピンクゴールド)で見え方を調整できます。
指上のカバー率(横幅の目安)
日本サイズ7号(内径15.0mm)での横方向カバー率は、
クッション5.5 ÷ 15.0 ≒ 37%、ラディアント5.0 ÷ 15.0 ≒ 33%。
ラウンド(6.5mm≒43%)より横幅は控えめでも、ラディアントは縦の伸びで存在感を補います。
用途別おすすめ(リング/ペンダント/ピアス)
婚約指輪
クッションはハローで外径を“+α”すると、柔らかな輪郭と相性抜群。
ベゼルも似合い、日常使いの安心感を高めつつ気品が出ます。
ラディアントはソリティアでもハローでも華やかで、角落ち構造が欠けに強いのも実用的です。
ペンダント
視認距離があるぶん、ラディアントの長方形シルエットは映えます。
クッションは正方形寄り×細めチェーンで、顔回りに“きちんと感”を出しやすいです。
ピアス
1ctトータル(片耳0.5ct)なら、正方形寄りのクッション/ラディアントは回っても表情が安定。
角落ちのラディアントは引っかかりにくいのも地味に効きます。
選び方の実践チェック
実寸(mm)とL/Wを必ず確認。
クッションは同じ1ctでも設計差で面積が大きく変わるため、現物(または動画)で明暗のムラをチェック。クラリティの見え方。
ラディアントはブリリアント系で内包物が目立ちにくい傾向。
クッションは設計により差が出るため、テーブル下の目立ちを確認。仕上げ(Polish/Symmetry)と輪郭の整い。
角の均一さ、辺の平行、中心(キューレット)の位置が崩れていないか。
特にラディアントは角のサイズが均等だと見映えが整います。
〔関連記事〕
7.エメラルド1ct――ステップカットの実寸、透明感の魅力と見え方のコツ
1ctの実寸(目安)は約7.0×5.0mm
長方形のフェイスで“面が広く、すっと透ける”見え方になります。
ブリリアント系に比べて反射が整然で、**キラキラより“静かな光”**が持ち味です。
ステップカットはインクルージョン(内包物)やカラーが見えやすい特性があります。
そのため、輝きの強さより透明感の美しさを軸に、クラリティと色味のバランスを丁寧にチェックするのが満足度につながります。
テーブル下の内包物や色ムラが肉眼で気にならないか、動画や拡大で確認しましょう。
L/W(縦横比)と輪郭の整い
エメラルドの縦横比(L/W)は1.30〜1.50あたりがクラシック。
やや長めは指をすっきり見せ、短めは存在感が詰まって力強い印象になります。
表の数値は指標に過ぎないので、実物のバランスを最終判断に。
仕上げ(Polish/Symmetry)は階段模様の整いに直結します。
コーナーの大きさが均等か、辺がまっすぐか、中心がズレていないかをチェック。
ステップの“段”がきれいに連なる個体ほど、奥行き感が引き立ちます。
指上のカバー率(横幅)と見え方
横幅の代表値は約5.0mm。
日本サイズ7号(内径15.0mm)での横方向カバー率は約33%の目安です。
ラウンド(約6.5mm≒43%)より横幅は控えめでも、縦7.0mmの伸びで手元をすっきり長く見せます。
用途別のおすすめ
婚約指輪
ソリティアは長辺が強調される爪位置にすると、指長効果が高まります。
欠けに強い角落ちコーナー+隅爪で、日常使いの安心感も確保。
ペンダント
視認距離がある場面では、エメラルドの大きな面(テーブル)が上品に映えます。
スリムなベゼルで輪郭線を細く描くと、面の広さが際立ちます。
ピアス
東西(横置き)にするとモダンで軽快。
縦置きはドレス寄りに。角をベゼルや隅爪で保護すると安心です。
選び方の実践チェック
実寸(mm)とL/Wを確認。
縦長すぎ・短すぎは模様が間延び/詰まりやすいので、好みの比率を先に決める。クラリティと色の見え方を優先。
ステップカットは内包物・色が出やすいので、肉眼で目立たない個体を。仕上げとコーナー保護。
Polish/Symmetryの評価と、均一な段差・まっすぐな辺を確認。
実用面は隅爪またはベゼルが王道です。
〔関連記事(内部リンク)〕
・ダイヤモンドの4C「クラリティ」:https://1carat-diamond.com/column/clarity/
・ダイヤモンドの4C「カラー」:https://1carat-diamond.com/column/color/
・ダイヤモンドの4C「カット」完全ガイド:https://1carat-diamond.com/column/cut/
・ダイヤモンドの「シェイプ」:https://1carat-diamond.com/column/shape/
〔出典〕
・Brilliance|Emerald 1ct≒7×5mm(サイズ表):https://www.brilliance.com/education/diamond-size-chart/emerald
・GIA|Emerald Cutの見え方と4Cの注意点:https://4cs.gia.edu/en-us/blog/diamond-emerald-cut-engagement-ring/
・Lumera|エメラルドのL/W目安:https://www.lumeradiamonds.com/diamond-education/emerald-cut-diamond
・Beyond4cs|L/Wや比率の参考レンジ:https://beyond4cs.com/shapes/emerald/
8.相場感と選び方チェックリスト――形で変わる価格感、指サイズとの相性、失敗しないコツ
いまの相場感(自然ダイヤ)
海外の集計では、1ctの平均価格は約4,300米ドル、レンジは約1,300〜1万0,000米ドルという水準が確認できます。
カラー・クラリティ・カット・形(シェイプ)で大きく変わるため、“同じ1ctでも価格は幅広い”のが前提です。
販売現場の目安としては、丸(ラウンド)の同条件が最も高くなりやすい一方、ファンシーシェイプは割安に並ぶ傾向が一般的です。
たとえば「ラウンドは他形より高くなりやすい」「丸は最安形より数十%のプレミアム」という説明が各社の教育ページで繰り返し示されています。
実際の割引幅は条件と市場動向で変わるため、個別の在庫で比較してください。
“1.00ctの段差(マジックサイズ)”
同じ見た目でも0.90〜0.99ct → 1.00ctに乗るところで、単価が跳ねることがあります。
「1.00」にこだわらなければ、実寸mmがほぼ同等の0.9ct台を視野に入れると、費用対効果が上がる場面が多いです。
形(シェイプ)で変わる“値段と見た目”の知恵
ラウンドはプレミアム
理由は需要の高さと製造時の歩留まり(粗原石のムダが多い)です。
価格が張っても、光学性能の安定性と定番性が得られます。ファンシー(オーバル・クッション・エメラルド等)は費用対効果
同条件で10〜40%程度安いケースがあり、縦長=大きく見える体験価値も。
ただし、ボウタイ(縦長系)や角の脆さ(スクエア系)など、形固有の注意点を踏まえて選ぶのがコツです。トレンドは価格に波及
芸能人やSNSで特定形が注目されると、短期的に需要>供給で価格が締まることがあります。
直近ではマーキーズの話題化など、形人気の波は随時チェックを。ラボグロウンは別相場
自然ダイヤと別マーケットで、相対的に安価かつ変動が大きいのが特徴です。
鑑別やグレーディングの表記も今後の変更に注意してください。
指サイズとの相性(“見た目の満足度”を上げる)
横幅=指上カバー率で客観視
直径・横幅(mm)÷指の内径(mm)で“どのくらい覆うか”をざっくり比較できます。
例:1ctラウンド直径6.5mm/7号(内径15.0mm)なら約43%です。縦長で“細見え”
オーバル・ペア・マーキースは縦方向に伸びて大きく見えるため、横幅の数値以上の存在感が出ます。
実寸mmと縦横比(L/W)を同時に見ると失敗が減ります。
失敗しないためのチェックリスト
1)実寸(mm)優先
「1ct=重さ」なので、直径・縦×横の実測値を必ず確認。
見た目はmmが答えです。
2)カット(設計と仕上げ)。
ラウンドは**カット総合評価(GIA Excellent推奨帯)**と実視の両輪で。
ファンシーは総合カット等級が基本ないため、対称・研磨・明暗の均一性を動画で必ずチェック。
3)形ごとの注意点。
オーバル・ペア・マーキースはボウタイの強さ。
プリンセス等は角の保護(V字爪・ベゼル)。
エメラルドはクラリティ/カラーの見え。
4)“魔法の数字”対策。
1.00ctの価格段差を理解し、0.90〜0.99ctの実寸比較も検討。
枠(ハロー等)で外径+αを作る選択肢も有効です。
5)用途とTPO。
日常主体なら守備力のある留め(ベゼル・隅爪)や角保護を優先。
式典・記念日重視ならハローで華やかさを。
参考の“賢い配分”サンプル(婚約指輪・自然ダイヤ)
形は好き>相場で決める。
そのうえで、ラウンド=カット最優先、ステップ系=クラリティ寄りなど、形ごとの強みを伸ばす配分を。1ctラウンドの王道例。
Cut:Ex/Polish&Sym:VG以上、Color:G〜H、Clarity:VS2〜SI1で、直径6.4〜6.6mmを目安に。
枠で見映えを足すならハロー、実用性はベゼルが有力です。
〔関連記事〕
・ダイヤモンドの4C「カット」完全ガイド:https://1carat-diamond.com/column/cut/
・ダイヤモンドの4C「カラー」:https://1carat-diamond.com/column/color/
・ダイヤモンドの4C「クラリティ」:https://1carat-diamond.com/column/clarity/
・ダイヤモンドの「シェイプ」:https://1carat-diamond.com/column/shape/
〔出典(相場・傾向・注意点)〕
・StoneAlgo|1ctの平均価格とレンジ:https://www.stonealgo.com/diamond-prices/1-carat-diamond-prices/
・StoneAlgo|価格帯の例(D/IF〜K/SI2の比較):https://www.stonealgo.com/diamond-prices/
・Blue Nile|形による価格差の基本解説:https://www.bluenile.com/education/diamonds/shape/price-comparison
・James Allen(教育ブログ)|ラウンドは他形より高い傾向・歩留まりの説明:https://blog.jamesallen.com/how-does-diamond-shape-affect-its-price/
・IGS(国際宝石学会)|形別の価格差・1.00ctでの“段差”傾向:https://www.gemsociety.org/article/diamond-shapes-price-size/
・GIA|オーバル/ペア/マーキースのボウタイ観察(PDF):https://www.gia.edu/doc/fall-2024-fancy-shaped-diamonds.pdf
・NIWAKA|日本のリングサイズ表(内径の目安):https://us.niwaka.com/pages/japanese-ring-size-guide
・FT(ニュース)|ラボグロウンの市場動向と表記の変更報道(背景):https://www.ft.com/content/94dbfb20-140c-4545-8f98-d17b77b4863c